1月20日(土)、香川県教育会館第1・2会議室において、第39回香教連教育研究大会を開催しました。今大会は高松市学校職員協議会と共催しました。開会行事では、はじめに安本薫香教連委員長の挨拶の後、出席された国会議員や県議会議員、県内外からの多くの御来賓の方々からメッセージをいただきました。
 続いて、香教連OBでもあり、現在兵庫教育大学大学院教授・上原禎弘氏をお迎えし、「子どもが主体的に取り組む体育学習―学習過程、教師の言葉かけ―」と題して記念講演が行われました。約50名の参加者が、上原氏の現場経験を交えながらのより実践的なお話に時間を忘れ、聴き入っていました。
 講演の中で上原氏は、良い体育授業条件として⓵精一杯運動させてくれる授業⓶ワザや力を伸ばしてくれる授業⓷友人と仲良くさせてくれる授業⓸何かを発見させてくれる授業と話されました。またそのような授業を展開するためには、題材に対して、学習者がどのように接近し、どのように中身をもち、これをどのように自分のものにしていくかの学習過程が重要となってくると述べられました。
 さらに、基本的な学習過程として、⓵感性的把握(先行経験や過去経験等を足場とし、学習意欲をバネとして、学習対象に攻めかかる)⓶本質的把握(問いかけや対比と、グループ間の話し合いや実地検証をくわえながら、論理的、心理的に順序よく進みつつ、言語化し学習対象の本質へと迫っていく)⓷現実的把握(本質的把握の成果を、練習・内面化等によって定着させたり、適用によって転移させたりする)が、必要とされることも話されました。香川県で長年教師として現場で子供たちを指導してきた、上原氏のお話には説得力が溢れていました。
 講演会参加者からは、「体育だけでなく、他教科にも通じる内容であり、とても分かりやすく勉強になりました。」「終末から指導をしていくことを聴いて、目からウロコでした。子供たちに学力が身につく順序を考えるという新たな視点ももたせていただいき感謝しています。」等、新学習指導要領の実施に向けて、より具体的な授業展開の方法の御示唆をいただくことができた講演会となりました。

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