2月11日(土)、香川県教育文化研究所(香川教文研)と香川県小・中学校管理職員協議会(香管協)共催の平成28年度教育講演会が約200名の参加をいただき、香川県教育会館ミューズホールにて開催されました。

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 開会行事の後、元香川県教育委員会教育次長、現在文化庁文化部宗務課長・大金伸光氏をお迎えし「これからの教育の方向性~学習指導要領改訂の動向を中心に~」と題し、ご講演いただきました。大金氏は、平成20年から香川県教育委員会教育次長として2年間、御尽力いただいており、香川の教育に対しても深く理解いただいています。
 大金氏は初めに「これまでの中教審の議論の経過と今後のスケジュール」について説明された。その中で「次期学習指導要領改訂に向けた検討体制」や「今後の詳しい改訂のスケジュール」について話されました。
 続いて、「新しい学習指導要領等が目指す姿」として国際数学・理科教育動向調査(TIMMS2015)における平均得点の推移や質問紙調査の結果概要から算数・数学、理科に対する意識について、またOECD生徒の学習到達度調査(PISA)の平均得点及び順位の推移から現代の児童生徒の現状と課題について話されました。
 児童生徒の現状と課題を踏まえ「子供たちに、情報化やグローバル化など急激な社会変化の中でも、未来の創り手となるための必要な資質・能力を確実に備えることのできる学校教育を実現する。」ことが、求められており、そのために「何ができるようになるか」、「何を学ぶか」、「どのように学ぶか」を学習指導要領の改訂の方向性とされていると述べられました。
 新学習指導要領では「何ができるようになるか」の視点において育成すべき資質・能力の三つの柱として「どのように社会・世界と関わりよりよい人生を送るか」、「何を理解しているか、何ができるか」、「理解していること、できることをどう使うか」としており、その内容についても詳しく述べられました。また、「何を学ぶか」では、「各教科を学ぶ意義と教科等横断的な視点を踏まえた教育課程の編成」について、「どのように学ぶか」では「各教科等の指導計画の作成と実施、学習・指導の改善・充実」と、「アクティブ・ラーニング」の視点からの授業改善について詳しく話されました。

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 質疑応答の中で「英語の教科化」についての質問があり、「今回のご意見を担当に伝え、善処していきたい。」とのご回答をいただきました。